個人事業主として働いていて、ある一定以上の所得になったら法人化するケースは珍しくありません。その理由の大部分を占めるのが、節税につながる可能性が高いことでしょう。
法人化することで税負担が減ったり、給与や退職金、保険料などを経費にできたりするのです。個人事業主よりも、経費にできる幅が広がるのが魅力と言えます。
もちろん、場合によっては法人化によって、税の負担が増えてしまうことも考えられる点には注意が必要です。

法人化のメリットは、節税だけではありません。
社会保険への加入、特に厚生年金に加入できるのはメリットの一つでしょう。
個人事業主は国民年金のため負担は少ないものの、老後に支給される年金支給額も減ってしまいます。
法人化すると例え一人法人でも社会保険への加入が義務となり、厚生年金の負担額が増加する傾向が強いです。ただし、その分年金支給額が増加するのは魅力と言えます。

また、社会的信用が得られるのも法人化によるメリットです。
個人事業主は信用が低く地道に勝ち取っていかなければなりませんが、法人は何もせずとも個人事業主より信用が高くなります。
社会的信用が高いと、取引先を増やしやすかったり、融資が受けやすかったりするのです。ビジネスなので不誠実な部分が少しでも見えると、当然ながら法人でも社会的信用が下がってしまうので気をつける必要があります。

法人化のデメリットがないわけでもありません。
そのため、個人事業主と法人をしっかりと比較したうえで、自分に合っている方を選びましょう。